「詐欺」はどこにでもあるもので、「絶対勝てる!」「たった数ヶ月で何百万は楽々かせげる」などと誘い、お金を払わせたり個人情報を出させたりするバイナリーオプション詐欺もその1つです。
もちろん、きちんとしたバイナリーオプション業者を選ぶことで、その危険を回避することはできます。ですが、数ある業者の中から、安心して取引ができる業者をどうやって探すことができるのでしょうか?
また、詐欺の手口とはどんなものなのでしょうか?
今回は、バイナリーオプション詐欺の手口や回避する方法、安全な業者の見つけ方などをご紹介します。 ぜひ参考にしてみてください。
バイナリーオプション詐欺 〜どんな手口〜
あなたがバイナリーオプション取引をしていて、こんなことはなかったでしょうか?
大きく勝った時に限ってペイアウトされない
大勝ちした時に限って、システム障害などどうしようもないトラブルを理由にペイアウトされないことがなかったでしょうか?
この場合、小さい勝ちの場合のペイアウトは比較的きちんとされるので、「トラブルなら仕方がないか・・」と思ってしまいますが、結局はペイアウトされずに無効になってしまうケースがあります。
バイナリーオプション取引で負けた分というのは、業者のもうけになっています。ですから、詐欺業者は取引に負けて欲しいのです。反対に勝たれると損をしてしまいますから、出金をしぶります。
条件をクリアしないと出金させない
バイナリーオプション業者は、出金する際に条件をつけていることがあり、例えばハイローオーストラリアの場合は、最低出金額が10,000円と決まっています。
詐欺業者の出金条件は、どうにも納得のいかないものが多く、以下のような条件がある場合には注意が必要です。
「出金するには、取引をした金額が入金額の〇〇倍以上が必要になります。」
こんな理不尽な出金条件はありません!
出金を拒否する
出金を依頼すると、あからさまに無視をしてくる。また、必要以上の個人情報(戸籍や住民票、クレジットカードなど)を提出するように求めてきて、拒否すると出金させてもらえないケースです。
海外のバイナリーオプション業者の場合、出金に数日かかる場合があります。ホームページに、出金にかかる日数がきちんと記載されている業者を選ぶようにしましょう。
有料のツールを買うようにすすめてくる
根拠のない実績を強調した誘い文句で、高いツールを買わせる手口があります。
バイナリーオプション取引で利益が思うように得られない時は、どんな方法でも知りたくなりますよね。今の時代ネットには色々な分析方法や利益を上げる方法がのっています。
また、無料のツールはバイナリーオプション業者から提供されているものもあります。
わざわざお金を出してまでツールを買わなくても、無料ツールを使いこなすだけでも十分利益を上げられるのですが、「有料ツール」と聞くと「無料ツール」では得られない情報があるような気がしませんか?
もし、あやしい誘い文句とともに高額なツールをすすめてきた場合には「詐欺」の可能性が高いですから、注意が必要です。
- 勝率○○%確実(80〜90%など高い確率)
- このツールを使って、たった数ヶ月で利益○○倍!
このような誘い文句には、絶対にのらないようにしましょう。
簡単にできる、もうかると思わせるような言葉
バイナリーオプション取引は、簡単に言うと上がるか下がるかの二者択一です。ですがその二者択一は、きちんとした分析にもとづいて取引することで、大きな利益につながったり安定してかせぐことができるのです。
ですから、二者択一だから簡単にすぐもうかるなどの宣伝は信用できないということです。このような誘い文句はネット上のサイトやSNSなどでは、たくさんみられます。本当なの?と興味を誘い、口座を作らせて入金させる手口です。
簡単にもうかる話などありません!
ですが、バイナリーオプションを始めようかなと思っている人や、取引を始めたものの、思ったように利益が出なくて悩んでいる人は、誰かにレクチャーを受けたいと思いますよね。
そんな時こそ気をつけたいのが、有料・無料の配信サービスです。
シグナル配信
「バイナリーオプションで稼げる方法をレクチャーします。」「エントリーのタイミングを教えます。」などのサイトを見かけたことはないでしょうか。
無料配信・有料配信、どちらも中身はバイナリーオプション取引のエントリータイミングを教えるというものですが、これはバイナリーオプション業者に登録させ、口座を作らせるという手口である可能性が高いです。
一見、そのとおりにエントリーすれば利益を得られそうな気がしますが、実際にレクチャーする側は、なんの分析も根拠もなしに指示してくることが多く、目的はどんどん人を集めることだけです。
そもそもバイナリーオプション業者は、取引で負けた分が業者の利益となります。レクチャーする側は、口座を作らせた時点で業者から報酬を得ているというわけです。
なかには、レクチャー料は後払いでOK、利益が出なければ料金はいりませんなど、ちょっと良心的にも思える誘い文句もありますが、結局は入金させたり個人情報を聞き出そうとするものです。
有料配信については、投資助言業の許可が必要になるので違法の可能性が高いといえます。
契約書やクーリングオフ制度
安心するような言葉ですが、自分の手の内を見せることで相手を安心させて、だます手口です。
契約書があるから大丈夫だと思っていたら、内容によってはお金が戻ってこなくて泣き寝入りさせられる場合も多いので安心できません。
また、高額なツールを買わされたとしても、自分の意思で購入したものということでクーリングオフ制度が使えない可能性があるので知っておきましょう。
バイナリーオプション詐欺に引っかかってしまったら・・
気をつけていても詐欺に引っかかることはあります。
口座を作ってしまった、個人情報がのっているものを送ってしまったなど、自分ではどうしたら良いかわからなくなった時、いったいどこに相談したらいいでしょうか?
弁護士
弁護士に相談する=相談料がかかると思っている方に、こちらをご紹介します。
こちらの「法テラス」では、1つの案件につき3回まで無料相談ができます。
消費生活センター
いきなり弁護士には相談できないという方は、もっと気軽に相談できる消費生活センターに連絡してみてはどうでしょうか。
金融庁
金融庁にも相談できます。
本当にある!バイナリーオプション詐欺
オプザイル事件
ダイヤモンド社のザイ・FXやNHKによれば、オプザイルの定義は「ツイッターやフェイスブックで高級ホテルや飲食店での豪遊ぶりを見せつけ、興味を持った人へバイナリーオプションのシグナルツールを30〜50万円ほどで売りつける集団」である
引用:Wikipedia
- TwitterやFacebookなどのSNS上で対象者をフォローする
- 自分たちの豪華な生活ぶりを見せる
- どうしてこんなに稼いでいるのか疑問を持った対象者に、バイナリーオプション取引で簡単に稼げるなど、実際にはない取引の画面などを見せて信用させる
- 興味を持った対象者に、30万〜50万円ほどの高額なツールを買わせる
オプザイルはこのような手口で詐欺をはたらき、さらに高額ツールを買った対象者に「ツールを1本売ったら10万円をあげる。」などと誘っていたことから、ねずみ講式に増えていきました。
オーバーサイト
これは、バイナリーオプション取引で使用する際のサインツールです。
- サインツール…チャートの分析を自動で行い、エントリーのタイミングなどをアラームなどで知らせる道具
UNIONツールという組織が開発したもので、価格は32,400円。サポートも取扱説明書もなく、ツールとしての機能も非常に低いものです。
公式サイトでは、勝率90%とありえない数値ですし、特商法無し(トラブル防止のルールを定めているもの)とうたっている時点で危険です。購入しないよう注意しましょう。
被害にあった人の口コミ
全国の消費生活センター等では、為替相場等が上がるか下がるかを予想する金融商品であるバイナリーオプション取引の相談が増加しており、特に20歳代の割合が高くなっています。相談事例をみると、SNSを通じて知り合った相手から「儲かる」などと勧められ、リスクを十分に理解しないまま、紹介された海外の業者と取引を始めるケースが多く、「業者に出金を求めても応じてもらえない」などのトラブルが目立っています。
引用:国民生活センター
バイナリーオプション詐欺 〜引っかからないためには〜
誘い文句をうのみにしない
冷静な時には、「こんなこと当たり前」と思ってしまいますが、バイナリーオプション取引でなかなか勝てなかったり、簡単に稼ぎたいなどと思っているときは、引っかかりやすいものです。
勝率80%や90%などという数値はまずありません。うのみにしないことです。
SNSを利用したシグナル配信を受けとらない
SNS上には、本当の情報もウソの情報もあります。それを見極めるのは非常に困難ですよね。ですが、取引のエントリータイミングを教えるなどというシグナル配信は、詐欺の可能性が高いです。
上がるか下がるかの二者択一とはいえ、当てずっぽうでは勝率は上がりません。分析も根拠もないシグナル配信は自分の資金がなくなっていくだけです。
高額ツールは買わない
バイナリーオプション取引で大きな利益を得るには、いろいろなツールを使用することもあります。ですが、お金をかければ良いツールに出会えるとも限りません。
無料のツールで利益を上げることも十分可能です。バイナリーオプション業者が提供している無料ツールを使って、自分のテクニックを磨いていくことをおすすめします。
お金を払わない
詐欺にあわないためには、お金を払わないこと・相手を信用しすぎないことです。
詐欺業者は最終的にはお金を取ることが目的ですから、その手口にのらないようにします。。
安全なバイナリーオプション業者 〜どう見極める〜
安全なバイナリーオプション業者としては、以下の業者が有名です。
- GMOクリック証券
- FXプライムbyGMO
- ハイローオーストラリア
数ある業者の中からこのように安全な業者を選ぶには、どんなところをみるといいのでしょうか。
クイックデモ(練習画面)があるかどうか
このシステム自体、コストがかかるものですから、それだけ資金力があるということです。
業者の運営歴を調べる
経営力がある業者かどうかが分かります。運営歴が短い業者であれば、資金を集めるだけの詐欺業者の可能性もあります。
海外のバイナリーオプション業者であるハイローオーストラリアの場合、設立は2010年5月10日なので2020年現在で10年以上は業歴のある業者だと分かります。
分別管理を明記しているかどうか
バイナリーオプション業者のもつ資金と顧客の資金とを分けて管理しているか、ということです。これを明記しているということは、業者が倒産しても顧客の資金は守られるということですから安心ですね。
金融ライセンスがある業者かどうか
日本であれば、金融庁に登録されているバイナリーオプション業者かどうかということです。金融業としてのサービス提供が十分にできている業者であることが分かります。
まとめ
- バイナリーオプション詐欺の手口
- 大きく勝った時に限ってペイアウトされない
- 条件をクリアしないと出金させない
- 出金を拒否する
- 有料のツールを買うようにすすめてくる
- 簡単にできる、もうかると思わせる言葉
- シグナル配信
- 契約書やクーリングオフ制度
- 詐欺に引っかかってしまったら
- 弁護士や消費生活センター、金融庁へ相談
- 詐欺に引っかからないためには
- 誘い文句をうのみにしないこと
- SNSを利用したシグナル配信を受け取らない
- 高額ツールは買わない
- お金を払わない
- 安全なバイナリーオプション業者の見極め方
- クイックデモがあるかどうか
- 分別管理を明記しているかどうか
- 金融ライセンスがある業者かどうか
今回はバイナリーオプション詐欺についてご紹介しました。
バイナリーオプションは、自分なりの分析やテクニックがあれば利益を上げていけるものです。わかっていても、なかなか勝てなくて利益が出ないとつい高いツールを買ってしまったり、簡単に稼ごうとしてありもしない高い勝率に惑わされることがあります。
ですがその結果、大事な資金を取られてしまったり、個人情報を知られてしまうリスクを負うことになるのです。
簡単に稼げる方法などありません。あやしい誘い文句に引っかからないよう注意して、バイナリーオプションを楽しんでください。